ソフトウェア時代のFirst Mover Advantage


最近、Blackberry社(旧R.I.M社)から新しいBlackBerryが発表された。
http://wired.jp/2013/02/02/blackberry/

 

http://us.blackberry.com/

 

BlackBerry Z10と呼ばれる旗艦モデルだが、外装のデザインはかなりかっこよくできている。

昔は”スマートフォン”のパイオニアとされ、ビジネスユーザーを虜にしてきたBlackBerryだが、iPhoneやAndroidの台頭から販売数は落ち、今や今回の企業生命をかけた一台の発表となる。

今回はこのBlackBerryの発表と最近の私の体験から”次の時代のFirst Mover Advantage”について書いてみたい。

 
私はアップル製品が大好きで、普段MacとiPhoneを使っている。
つい先日仕事の都合上Android端末を手に入れることとなり、渋々使ってみたのだが、使いにくい・・・。

いちいち設定がよくわからず、何度も違う項目を開いては閉じるの繰り返しで、
非常に手間がかかってしまい、キーボードの設定などもいまいちしっくりこない。

ただ、Androidを普段使っているユーザーから言わせると、「使っていればなれるよ」
ということらしい。

いきなりだが、ここでFirst Mover Advantageの話に移りたい。
First Mover Advantageは、よく経営学などで耳にする言葉で、
要は”最初にやったやつが有利だ”という意味合いの言葉である。

私は以前からこの言葉に懐疑的で、なぜなら、実際に勝ち残っているファーストムーバーをあまり知らないからである。(知らないだけで実は多くいるのかもしれない)
現在パソコンのシェア最大を誇っているウィンドウズはパソコンのOSを初めて作ったわけでもなく、アップルは初めて携帯音楽プレーヤーや、タブレットを作ったわけではない。
グーグルも初めての検索エンジンではなかったのである。

すべて後発から出てきて、ファーストムーバーを追い越そうと思っていたら、追い越してしまったのである。

First Moverが市場を独占できるという意味では有利なのかもしれないが、結局は、素早い方の”Fast Mover”が勝っていくのである。
これに付け加えると、当たり前ではあるのだが、お客さんにとって最良の商品を作り出した会社が勝つのである。

First Mover Advantageという言葉が出てきたハードウェアの世界の話では、マクドナルドが大好きな人でも、次の日にバーガーキングに行くのは簡単で、
セブン-イレブンが大好きでも、すぐ近くのファミリーマートには簡単に入れてしまうのである。
店舗だけじゃなく商品でも同じで、ナショナルブランドのビールからプライベートブランドに変更したりとなんでも簡単に変えられる

つまり、ハードの世界では、お客さんにとっての商品を変更するための精神的コストは非常に低い。

 

ただ、First Mover Advantageという言葉が出てきた頃と時代は変わり、今や色々なものにソフトウェアがつく時代。
そのようになった今、私は以前懐疑的だったFirst Mover Advantageという言葉がより強い意味合いをもったと考えている。

先ほどの私の体験談に戻すと、iPhoneを普段使っている私には、Androidのソフトウェアの思想や仕組みがわからないので非常に使いにくい。
逆もしかりで、普段Androidを使っているユーザーからすると、iPhoneの様々な操作や設定がわかりにくいと感じるだろう。

新しく発表されたBlackBerryもそういった点から批判をくらっているのである。
メールの消し方などの操作がいちいちわからないと言われてしまうのだ。

つまり、ソフトウェアの時代には、最初にいいものを出すことに成功すれば、後追いしてきたソフトウェアに対して障壁を作れるのである。
ユーザーは意図せずとも、ユーザーインターフェースに慣れてしまったことによって、他のソフトウェアが使いにくくなり、
無意識的に普段使っているソフトウェアに対してロイヤリティーが増していく。

 
アップルは、”スマホ”の定義を”タッチパネルを使った多機能端末”と位置づけることによりBlackBerryから”First”の冠を奪うことに成功し、
今もそのアドバンテージを活かして、私のロイヤリティを上げているのである。

 

 


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です